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時代の最先端!「猫のように生きる。NFTアート展~Live Like A Cat~」レポート

おりも みか
製造業ライター

NFTアートをご存知ですか?
ネットニュースなどで目にしたことのある人もいるかもしれません。ですが、それがどういうものかについて詳しく説明できると言う人はまだまだ少ないのではないでしょうか。今回は、これからどんどん広がっていくと期待される「NFTアート」についてご紹介いたします。

そもそも「NFT」とはなんでしょうか。正式名称は「Non-Fungible Token」、直訳すると「代替できないトークン」です。トークンとは、使われる分野によって意味が異なってきますが、デジタル上で「価値を表すもの」というような意味で使用されます。したがって、「代替の利かない価値のあるデジタルデータ」と捉えることができます。

NFTには「ブロックチェーン」という新しい技術が使われています。ブロックチェーンは世界中の人々で分散管理されているため、データの改ざんがほぼ不可能という特性があります。また、過去すべての取引履歴が残されているため、データ履歴が追跡しやすい点も特長です。つまり、NFTは今まで誰が所有したかという履歴を追うことができる、偽造の難しい、自分だけのデジタル証明書なのです。

インターネット上では、さまざまなデータがやりとりされますが、そのデータは簡単にコピーすることができます。そして、誰がいつ作ったものなのか、果たしてそれは本物なのかどうかを証明することは難しいのです。しかし、このNFTを用いることで、デジタルデータにも「唯一無二の本物である」証明をつけることが可能になりました。

NFTはアートととても相性の良いものです。デジタルデータは簡単にコピーできてしまうため、従来の宝石や美術品、絵画のような資産価値が認められてきませんでした。インターネット上に発表した作品が、別の誰かによって「盗用」されてしまうという被害も後を絶ちません。しかしNFTがあれば、そのデジタルデータは誰がいつ制作したものか、誰が購入し、誰に所有権があるのかを証明することができます。さらにデータが転売された場合、作者にも利益を還元することが可能です。
NFTはデジタル時代の新たな「インフラ」なのです。

まだまだ知られていない「NFTアート」を気軽に学び、楽しめるイベント「猫のように生きる。NFTアート展~Live Like A Cat~」が7月8日~17日に静岡市にて開催されました。このイベントは、NFTプロジェクト「Live Like A Cat(以下、LLAC)」が静岡新聞社・静岡放送と共同主催し、ローランド ディー.ジー.が協賛しました。

イベント会場にはLLACのリードデザイナー・猫森うむ子氏が手掛けた猫たちのイラストやアート作品が満載。カラフルで、どこかちょっとゆるい雰囲気の猫のイラストにはファンも多く、たくさんの来場者が訪れました。かわいい招き猫の大きなパネルが出迎えてくれるエントランス。偶然通りかかった家族連れが立ち寄ることも。パネルだけではなくARなど最先端のテクノロジーを体験できる展示が行われました。ローランド ディー.ジー.の環境配慮型の水性レジンプリンター「TrueVIS AP-640」などによって具現化された「Live Like a Cat」の世界観も、見どころの一つでした。

立体的な表現が施されたユニークなアートパネルは、NFT証明書「Startrail Port」とセットで販売されました。

また、アート作品や公式グッズの販売だけでなく、自分で選んだデザインをローランド ディー.ジー.のUVインクジェットプリンターでその場で印刷できるオリジナルグッズ製作体験コーナーも設けられており、普段あまり見ることのない大型のプリンターを興味深そうに覗きこむお子さんの姿が印象的でした。

私もさっそく、オリジナルグッズ作りを体験。タブレットで好きなイラストとイニシャルを選ぶと、すぐに印刷が開始されます。ほんの5分ほどでオリジナルノートが完成。UVインクなので、完成後すぐに触ってもインクがすれてしまうこともありません。

デジタルアートとはいえ、やはりいろいろなグッズにして手元に置きたいというのがファン心理というもの。NFTアートとデジタルプリンターの相性は抜群です。NFTアートの制作者向けに、オリジナルグッズを製作・販売できるオンデマンドプリントサービスも登場しています。クリエイター本人が印刷などの実作業を行う必要がないため、多くの人に利用されているようです。

LLACと株式会社シードットによる共同グッズ開発秘話も興味深い

今回のイベントの開催趣旨について主催者である静岡新聞社・静岡放送の柴田 洋平氏は「
Web3.0、ブロックチェーン、NFTなどの新しい技術を前にして、既存のメディア企業ができることは何か?それは、自分たちの強みやネットワークを活かした幅広い層への情報発信、リアルなイベントという親しみやすい体験の場を提供することで、たくさんの人々に最新技術を伝え、理解してもらうことだと考えています」と語ってくださいました。

NFTはまだまだこれからの技術です。今後どのような展開を見せていくのでしょうか。

猫のように生きる。NFTアート展~Live Like A Cat~ | ローランド ディー.ジー.株式会社

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