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カスタムが当たり前?ゲーミングツールは自己表現ツールに。

おりも みか
製造業ライター

皆さんは「ゲーム」機器にどのようなイメージをお持ちでしょうか。
これまでの家庭用ゲーム機というと、四角い箱形状で、カラーはアイボリーにあずき色、グレー、ホワイト、ブラック…などがありましたが、どちらかというと無機質で地味な印象のものが多かったと思います。一方、最近のゲーム機はカラフルなものが多く、携帯用ゲーム機は何色もカラー展開があるのが普通となっています。

また、家庭用ゲーム機として筐体を購入するのではなく、パソコンでゲームをすることも多くなっています。パソコンでゲームを行う際は、処理速度などが高性能になっているゲーミングPCを使うことが一般的です。さらに、いつも使っているスマートフォンでゲームをするという人も多いのではないでしょうか。ゲームと一口に言っても、その周辺環境は大きく移り変わっています。

ゲームはもはや子どもだけのものではありません。いまでは大人の趣味としても定着しており、多くの人がゲームを楽しんでいます。さらに、ゲームをプロフェッショナルな競技やエンターテイメントとして行うEsports(エレクトロニック・スポーツ)が世界中で盛り上がりを見せており、多くのプロゲーマーが活躍しています。少し前には、オリンピックの正式種目になるのではないかと注目を集めました。

ゲームの周辺機器もオリジナルカスタムができることをご存知ですか?コントローラーはメーカー純正品だけでなく、背面にボタンをつける、スティックを大きくする、グリップ性を良くするなどゲームの操作性に関わるカスタマイズを施したものを購入する人も。
もちろん、見た目のデザインをカスタムすることも可能です。例えばColorwareでは、ゲームコントローラーの各パーツの色を自由に組み合わせて、自分だけのオリジナルデザインを作ることができます。

https://www.colorware.com/

カラーだけでは物足りないという方は、ユーザーがオリジナルでステッカーを貼ってカスタムすることもできます。コントローラーは立体的なため、普通のステッカーを貼るのは難しく、剥がれたりするとゲームをする上で使いにくくなってしまいます。そこで好きな文字やイラストをデジタル印刷して、コントローラーの大きさに合わせてカットしたカスタムスキンの製作サービスも登場しています。デジタル技術を活用して、自分だけのデザインを見つけたくなりますね。

https://www.skinit.com/

ゲームの周辺機器はコントローラーだけではありません。マウス、ヘッドセットも含めて統一性を持たせれば、オリジナル性はぐっと上がります。

ゲーミングPCを自作するという人も珍しくありません。自作PCというと、好きなパーツを選んで組み合わせるという専門性の高いものです。これまではマニアックな上級者向けのイメージがありましたが、近年では多様なパーツを手に入れることも難しくなく、作り方を公開しているサイトなども多いので、以前よりずっと気軽にチャレンジすることができるようになりました。

もちろん自分でPCを組み立てるのであれば、機能やスペックだけでなく見た目にもこだわりたくなります。そもそもゲーミングPCはファンやCPUクーラー、ケーブルまでもが光るというものが少なくありません。また、アクリルなどの透明ケースを使って内部を見えるようにしてLEDでライトアップさせたものもよく見かけます。内部だけではなく、ケースの塗装やデジタル印刷のサービスと組み合わせれば、よりオリジナル性を高めることができます。

https://www.originpc.com/landing/custom-design/

また、ゲーミングPCは大きいため、インテリアとしても高いウェイトを占めています。パソコンだけでなくモニターやゲーミングチェアまで含めて、部屋全体を一つの空間としてコンセプトを決めてデザインしているという人も少なくないのではないでしょうか。

現在はプロゲーマーをはじめ、多くの人々がゲーム動画を配信してします。そこに映り込むゲーム機器がおしゃれだったり、かわいかったりするとつい目がいってしまうもの。そうした自分のキャラクターやこだわり、世界観を表すツールとしてオリジナルアイテムが広く使われているように感じます。

今は「おしゃれなあの人と同じものを使いたい」「あの人のファンだからその人のグッズが欲しい」というよりは、「自分の個性を大事にしたい」と考える人が多いのではないでしょうか。一般の人が気軽に世界に向けて写真や動画を配信できるようになったということもあり、自分のオリジナルカスタムをいろんな人に見てもらいたいと発信している人がたくさんいます。

ゲーミングツールは趣味性が高いものだからこそ、自分の個性を出したい。こだわったものを誰かとシェアしたいという輪はどんどん広がっていくでしょう。誰かと競うものだけでなく、自分だけの町や家を作ったりするゲームも人気です。オンラインゲームでもキャラクターやその衣装は自分でカスタムするということが、もはや当たり前になっています。ゲームは自分の個性をアピールできるツールになっており、デジタルの進化によって、自由度はどんどん高まっています。これからどんなものがカスタムできるようになるのか楽しみですね。

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