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ユーザー事例:皮革

圧倒的に長持ちで高品質なエシカルレザーグッズ
Sobagni(ソバニ)のUVプリント活用術

ビジネスの概要

共和レザー株式会社は、自動車向けの内装シート用合成皮革での世界シェアはトップクラスを誇る静岡県浜松市の企業。自動車、特に高級車の内装シートに採用される合成皮革は、上質な質感はもちろんのこと、過酷な環境に長年耐えられる性能が求められ、厳しい品質基準をクリアする必要がある。そのため、ファッションアイテムなどの通常のレザーグッズで使用される合皮よりも、格段に耐久力のあるマテリアルを用いて生産される。高級車にも採用される上質な「エシカルレザー」を使用した身の回りのレザーグッズがあったなら、もっと長く愛用してもらえるのに。そんな想いで同社が立ち上げた新規事業が、エシカルレザーを使ったレザーグッズのプロデュース事業「Sobagni(ソバニ)」である。

Sobagniが扱うエシカルレザーを使った200点にも及ぶレザーグッズの数々は、メーカー直営の専用ECサイトからオンラインで購入でき、バッグなどの一部商品は浜松市内のセレクトショップでも取り扱いがある。

Sobaniを立ち上げたブランド企画部のメンバー。中村部長(前列中央)を中心に、社内より6名の精鋭が集った。

デジタルソリューションの用途と効果

Sobagniが販売する多彩なラインナップの中でも、イラストレーターのイクタケマコト氏とコラボした、とても愛くるしい動物のイラストがプリントされたコースターやマウスパッド、ペンケースなどのプリントグッズが目を惹く。これらのアイテムはインスタグラムで人気に火が付き、販売量が多い品目の一つとなっている。この他にも、コインケース、カードケース、ランチョンマット、ノートカバー、また杉野服飾大学とコラボしたサコッシュなどに鮮やかなプリントを施し、多様なデザインが展開される。これらは、「エシカルレザーへオンデマンドにプリントできれば、デザインバリエーションやパーソナライズという更なる価値を付加できる」というブランド企画部部長 中村氏の考えの元、導入されたUVインクジェットプリンターLEF2-300によるものだ。

ECサイトでの販売はオーダーが分散する傾向があり、グッズの多品種少量生産対応が求められるが、この点でもデジタル方式のUVインクジェットプリンターは理にかなっていた。例えば、可愛い犬のイラストがプリントされたマウスパッドは、さまざまな犬種のバリエーションが存在し、オーダーの傾向が流動的で在庫計画が難しいが、インクジェットプリンターでプリントを内製することで、オーダーが入って即プリントし、同日には出荷することも可能。また、プリンターを活用して、企業ロゴや個人の名前をレザーグッズにプリントする名入れサービスも展開。ゴルフプレーヤー向けのグッズや、BtoB向け商品で好評を得ている。

さらに、LEF2-300は共和レザーのCSR活動にも活用されている。地域の小学校の子供たちに向けて開催されたコミュニティースクールにSobagniが参画。集まった子供たちが自由に描いた絵をエシカルレザーにプリントし、世界でひとつだけのペンケースに仕立てる体験イベントは大好評。地域社会に根付いた活動を通して、ものづくりの楽しさを伝えている。

導入の決め手

Sobagniが展開するレザーバッグを手に取ってみると、高級車に採用されるのも納得の、合成皮革とは思えない非常になめらかでスムーズな質感が印象的である。UVインクジェットプリンターLEF2-300導入の決め手について、中村氏は「エシカルレザー素材に対して柔軟によくなじむUVインクの物性は特に重視したポイントです」と語る。自動車の内装シートに使用されるレザーとして、厳しい市場要求をクリアしてきた経験の蓄積がある共和レザーならではの視点である。

また、ブランド企画部で商品企画とプリンティング業務を担当する鈴木氏は「画質もとても満足していて、水彩画の淡いグラデーションも忠実に再現できている。アーティストさんからの評価も高いんです」と話す。品質に強いこだわりを持つSobagniの要求にマッチしたプリンターと言えそうだ。

Sobagniの商品企画とプリンティング業務を担当する鈴木氏

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スペシャリストコラム :皮革

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